自動車事故で他人を死傷させたとき保険金が支払われます。事故で損害を与えたのが物だった場合や自分のケガ・物などは保障されません。

自賠責保険は強制保険

この保険をつかさどる自賠法では人身事故での被害者救済を目的にしていることから、相手がたとえば保険金目当てなどで故意に車に飛び込んできたということを立証できるケースを除き、ほとんどの場合、自賠法上の損害賠償責任を負うことになっています。

これは、たとえ故意や過失がなかったとしても、「他人をケガさせたことに責任がある」という考え方から成り立っているわけです(ただし被害者に重大な過失がある場合は保険金を減額されることもあります)。

この責任を問われる範囲を『運行供用者』といいます。自賠責保険の場合、下記の者が運行供用者となり、自賠法上の賠償責任を負います。

1.加害車の所有者
2.正当な使用権を持つ運転者(オーナー。ふ借用ドライバー)
3.正当な使用権を持たない運転者(無断借用・泥棒運転者)

ここで覚えておいてほしいのは、業務中の雇われ運転手は運行供用者には入らないということです。

ただし、自賠法上の賠償責任は負いませんが、他人にケガをさせたわけですから罪がないわけではなく、運転者は加害者本人として民法上の賠償責任を負うことになります。

保険金が支払われる場合

保険金が支払われるのは、これまで述べてき受とおり、人身事故で"他人"か死傷させたときです。

ここでまずポイントとなるのは、誰が運転していたときに保険金が出るのかということです。

この範囲を“被保険者”といい、無断借用と自動車泥棒を除いた運行供用者と雇われドライバーとなります。

            

次に、自賠責保険では、人身事故で死傷しだ他人”に対して保険金が支払われるわけですが、この“他人”というの、は、私たちが日常使う意味とその範囲が違うことに注意が必要です。

通常、夫婦や親子は身内であって他人ではないという感覚だと思います。

しかし自賠責保険では、『運行供用者と雇われドライバーなど』以外はすべで他人”となります。

つまり、自分の妻や夫、あるいは子どもをはねてしまった場合でも、“被害者救済”という性格から、自賠責の保険金は支払われるわけです。

ただし、そのケガをさせた夫、あるいは妻や子どもが、運行供用者などであるというケースもありえます。

たとえば妻所有の車を借りた夫が、車庫入れしようとして妻をひいてしまった場合などです。

その場合は自賠責でいう“他人”ではなくなるので、保険金は支払われないことになります。

自賠責の保険金がどんなとき、誰に対して支払われるのか、およそ基本的な部分については理解してもらえたかと思います。